スス汚れは洗剤では落ちません?スス汚れをスルッと簡単に落とす方法
煤汚れの落とし方と防ぎ方
煤落としに有効な方法
薪を熱源に料理をすると、クッカーにはすす汚れが付着してしまいます。その正体は、燃焼しきれなかった炭素微粒子やタールです。これは油汚れとは異なるので、洗剤では落ちません。
そんなしつこくて嫌になっちゃうすす汚れですが、実は重曹やお酢を使うことでかんたんに落とすことができます。
今回は度重なるキャンプですすまみれになったケトルを用意し、実際にその効果を確認してみることにしました。
早速試していきましょう
私が愛用しているのは、スノーピークのケトル。質実剛健でという言葉が似合う私のお気に入りの一つです。購入当時は鏡面仕上げの美しかったこのケトルも、今では分厚いすすが堆積しています。
水を張った鍋にケトルを沈めたら、1リットルの水に対して大さじ2杯のお酢、重曹であれば大さじ3杯を入れて火にかけていきます。お酢の場合は臭いが室内に充満しますので、気になる方は換気をお忘れなく。
火にかけて数分。お湯の温度が高くなるにしたがって、細かな破片のようなすす汚れが水中を漂うようになりました。お箸の先でこすってみると、この時点で面白いように煤が剝がれ落ちていきます。
この1時間程度で大半のすす汚れが落ちてしまったため、引き上げことに。本来ならさらに一晩程度置くと効果的なようです。
このあとはスポンジで優しくこすってやるだけで、かんたんに煤汚れが落ちてしまいました。一部の固着していたすす汚れは、メラニンスポンジでこすることで綺麗になりました。
結果としては、あれだけ真っ黒に汚れていたケトルが、これだけ綺麗な状態になりました。お酢や重曹は確かにすす汚れに効くようですね。
別のクッカーを使って後日試してみましたが、材質や仕上げ方によっても効き目が異なりました。いまいち効き目が…なんてときは、お酢の濃度を高くすると落ちやすくりますよ。
煤汚れの付着を防ぐ方法
今度は実際に付いてしまったすす汚れを落とす方法ではなく、すす汚れを防ぐ方法についてご紹介していきたいと思います。といっても特別に用意するものはありません。
みなさんがキャンプ場に持っていく「洗剤(石けん)」があればOKです。今回は愛用しているスノーピークのトレック900を使って、実際にその効果を確かめてみました。
写真では少し分かりにくいのですが、右半分には液体石鹸を薄く塗布し、左半分は何も塗らずに置いています。右半分の汚れだけ上手く落ちてくれれば効果ありということですね。
というわけで早速焚火に投入してみました。メラメラと燃え上がる炎に当たった場所には立派(?)なすす汚れが付いていきます。
火から上げる頃には、これだけ真っ黒になっていましたが、このタイミングでは左右に違いはみられませんでした。まずは沸かしたお湯でコーヒーを淹れて一服。
そして鍋が十分に冷えたことを確認し、炊事場でクッカーを洗おうと蛇口をひねったその瞬間…
なんと水圧だけで付着していたすすが剥がれ落ちていきました…その差は一目瞭然で、液体石鹸を塗ったところだけが綺麗に落ちています。
煮炊きで長時間火に当てていれば、すすが落ちにくくなる可能性はありますが、それでも効果の程としては十分ではないでしょうか。みなさまもぜひお試しあれ。