おしゃれなテントといえばコットンテント!5つの魅力と3つのデメリット
キャンプ場でコットンテントを初めてみたのは、ノルディスクのアルフェイムだったと思います。化繊のテントが溢れるなか、その姿は私のなかに強烈な印象を残すほどの存在感を放っていました。
コットンテントには、その優れた機能性以外にも、多くの魅力が備わっています。そして、私たちのキャンプシーンがより素敵なものになるよう、彩りを添えてくれます。
今回はコットンについての造詣を深め、長く上手く付き合っていくための備忘録として記事に残しておきたいと思います。
━━━ Contents ━━━
キャンプの楽しみ方を広げてくれる
コットンの魅力
魅力.1 おしゃれさ
コットンテントの一番の魅力は、コットンの優しい風合いが醸し出す、姿形そのものではないでしょうか。
テントから漏れるランタンの薄っすらとした光や、太陽に照らされた枝葉が映り込む姿など。これらはハッとするほど印象に残る光景を私たちに見せてくれることがあります。
魅力2. コットンの優れた機能性
コットンははアウトドアに適した自然素材です。
繊維一本一本がマカロニのよう穴の空いた中空構造をしていて、通気性に優れるだけでなく、適度に空気をため込み、断熱効果を発揮します。
それと同時に吸湿性と放湿性にも優れており、過剰な湿気はテントの外に逃がしてくれますので、まるで自然のエアコンかのように夏は涼しく冬は暖かく過ごすことが可能です。
※我が家では真夏でもコットンテントを使っています。もちろんメッシュが大きなものを使用するなど、空気を積極的に循環させなければなりませんが、上手に付き合えば4シーズンテントして活躍してくれます。
特徴3. 雨でも心配無用
コットンテントの耐水圧表記は300mm〜400mm程度。化繊テントの約1/10と低すぎて心配になりますが、実際は心配いりません。
というのも、コットンは水を含むと繊維が膨張し、空気や水を遮断する性質があるからです。
これまでのキャンプでも雨音がテント内に響き渡るような豪雨も経験しましたが、多少水滴が滴る程度のもので特別雨に弱いと感じたことはありませんでした。
最近のコットンテントは防水処理もしっかりしていますし、雨については、それほど過敏に考える必要はないと思います。
特徴4. 結露に強い
テント内外の温度差が大きくなると、大気中に抱えきれなくなった水分が水滴にかわり、結露になります。
これは冬場に限らず、朝晩の気温差の激しい場所であれば夏場にもみられる現象ですが、コットンテントは結露知らずといっても過言ではありません。
というのも持ち前の吸湿性で水滴になる前の水分を吸い取ってくれますので、朝起きたときには、テントがしっとり湿っている程度の被害で済みます。
もちろんコットンに湿気は大敵なので、撤収前にしっかりと乾燥させなければなりませんが、冬の寒い時期でも太陽光に当てるとすぐに乾いてくれます。
特徴5. 熱に強い
コットンは化繊よりも火(熱)に強いです。化繊は溶け始める温度が260℃ととても低いので、焚火の火の粉が付いてしまうだけでも簡単に穴が空いてしまいます。
コットンの場合それがありませんので、たとえば、雨の日でもコットンタープの下で焚火を囲むなんてことが可能になります。
ポリコットン(T/C)って何?
ポリコットンとは、ポリエステルとコットンの混紡素材のこと。最近ではコットンといえば、ポリコットンを指すことが多くなりました。
ポリコットンは繊維の一部で加水分解が起きるため、耐久性はフルコットンより劣りますが、軽量速乾で扱いやすく、手軽にコットンの風合いを楽しむことができます。
コットンテントのデメリット
ここまではコットンテントのメリットを特徴として挙げてきましたが、今度はデメリットについてもお伝えしていきたいと思います。
デメリット1. 重たい
ひとつめのデメリットは、重くてかさばってしまうこと。コットンと化繊を比較すると、明らかに面積単位の重量が異なってきます。
特にコットンテントはフロア素材に厚手のPVCを採用しているケースが多く、それだけでテント以上の重量があるなんてことも…(我が家ではフロアを外して使っています。)
また、大型のコットンテントが雨を含んでしまうと、大人一人では持ち運べないほどの重量になってしまうこともありますので、注意が必要です。雨予報のときは、大人しくコットンテントの使用を諦めるか、大きめのごみ袋を用意しておきましょう。
デメリット2. 絶対乾燥させなければいけない
コットンは濡れたまま放置すると、黒カビや臭いの原因となるため、乾燥させるまではスピード勝負です。
上の写真は、キャンプ場で乾燥させることのできなかったテントを家に帰ってから乾燥させているときのものですが、化繊テントのように水滴を拭き取るだけで済まないのは宿命ですね。
我が家では、濡れたコットンテントは吸水タオルで水分を抜き取り、広げた状態で扇風機やサーキュレーターの風をあて、2日ほど放置して乾燥させています。
デメリット3. 汚れたときに困る
表面に付いた泥汚れなどは、乾燥しているときに手で払うだけでも十分に落ちてくれますが、木の実の跡など染み込んでしまった汚れは、拭き取るのに苦労します。
こればかりは洗濯する以外の方法はありません。自宅で洗濯することもできますが、大がかりな作業になるため、できればテントクリーニングの専門業者に任せるのが安心です。